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導入対象面積

5.3ha

導入開始時期

令和3年7月〜

実証期間

令和4年〜令和6年

埼玉県スマート農業アクションプランの取組

  • 農地集積が進む担い手(ねぎ、ブロッコリー等)における省力化・効率化(産地の強化)
  • 中山間や都市地域など直売等を中心とした経営体における生産の効率化(産地の強化)

現状等

  • 収穫運搬が高齢者の負担になっている
  • さといも栽培において、慣行の防除方法では防除効果が低く、たびたび疫病が発生している

目標

  • 作業時間の削減、作業の効率化
    10a当たり6時間削減
    防除作業時間 慣行防除区の10%削減
  • 収量の増加、品質の維持・向上
    防除 10a当たり収量 慣行防除区以上
    疫病 株当たりの病斑状況 10%減

導入技術と効果

無人車使用による作業者の農薬被ばく防止

量産型農業用無人車を使用し、畝間の下部からの農薬散布を行った。防除時間は10a当たり8分増加したものの、病害虫は発生しなかった。加えて、作業者が農薬に被ばくすることなく、作業負担を軽減できた。

無人車使用とアシストスーツによる作業負担・作業時間の軽減

量産型農業用無人車とアシストスーツを組み合わせた収穫運搬作業を行ったところ、防除・収穫運搬の作業時間を15%(3,540時間・5人→3,000時間・3人)軽減できた。

導入前 3,540時間
令和4年度 3,000時間

防除・収穫運搬の作業時間の削減

また、土壌処理剤を散布する無人車の後をトラクタで追従しながら作業が可能なため、作業時間を削減することができた。

散布時間
導入前 1.7時間
令和5年度 0.4時間

土壌処理剤の散布時間


土壌処理剤の散布・混和の様子

栽培面積と収量の増加

作業時間の削減により、新たな作業時間を確保することができるようになった。この余裕を利用して、さらに多くの土地に作物を栽培することが可能となり、栽培面積を35%(2.0ha→2.7ha)拡大することができ、令和4年度は収量を37%(45t→61.6t)増加できた。(令和5年度は干ばつの影響で令和4年度比べて減少した。)

栽培面積 収量 全体
導入前 2.0ha 2,250kg/10a 45t
令和4年度 2.8ha 2,200kg/10a 61.6t
令和5年度 2.7ha 1,850kg/10a 50t

栽培面積と収量の増加

実証・導入した機械

機械 メーカー モデル 台数 写真・画像
量産型農業用無人車 XAG JAPAN株式会社 R150 1台
アシストスーツ 株式会社クボタ ハコベルデ 3台

導入を検討されている方に向けて(農業者の声)

  • 導入してよかったこと
    平らなほ場に薬液を全面散布する場合、非常に省力的に均一に薬剤を散布することができました。
  • 想定と違った点
    量産型農業用無人車を使用する場合、体力的には楽であるが、常に機械を看視している必要があることです。
    量産型農業用無人車はタイヤの走行幅が決まっているため、さといも等を培土するほ場で使用する場合等では、機械に合わせた畝作りをする必要があることです。
    量産型農業用無人車に取り付ける散布ノズルは長さが短く、さといもの農薬散布に使用すると遠くにドリフトしてしまうため、上方から下方に向けて噴霧できる長いタイプのノズルがあると良いと思います。