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導入対象面積

25.5ha

導入開始時期

令和2年12月〜

実証期間

令和3年〜令和5年

埼玉県スマート農業アクションプランの取組

  • 水稲の安定生産と低コスト化(生産効率化)
  • 米麦等の切り替え時の効率化(生産効率化)
  • 農地集積が進む担い手における効率化(生産効率化)
  • ほ場整備後などの大区画ほ場の土壌不均一による課題解決(生産効率化)
  • 多様な品種構成などによる作期分散における効率化(県育成米などの品種特性への対応)
  • 県育成品種における高品質化と省力化(県育成米などの品種特性への対応)

現状等

米麦二毛作を行う大規模農家では、麦の収穫と水稲の移植時期が重なることで労力の負担が大きくなっている。

目標

  • 作業時間の削減、作業の効率化
    生産コスト 10%減
  • 収量の増加、品質の維持・向上
    収量 10%増
  • 規模拡大
    水稲面積拡大 20%増

導入技術と効果

収量向上に向けたデータの見える化

自脱型、収量・水分センサー付きの高性能コンバインを導入し、ほ場ごとに水稲の収量や水分を測定した。
水田1筆ごとの収量を測定できるので、栽培方法の改善結果を蓄積していくことができる。
課題であった水稲直播栽培の収量を向上させるため、保水力、保肥力の改善を目的に播種後鎮圧作業を1回りから2回りに増加させ、当該コンバインで収量を測定した結果、移植栽培と同等の収量を確保できることが確認できた。また、収穫時の穀粒水分には大きな差が見られなかったため、水分に応じた分別乾燥は実施しなかったが、今後は収穫時の状況により実施する予定である。

区域 10a当たりの収量
鎮圧2回り区 482kg/10a
鎮圧1回り区 430kg/10a
移植区 493kg/10a

播種後鎮圧作業の増加による直播水稲の収量改善

ほ場管理システムの導入による規模拡大

コンバインと併せて、新たにほ場管理システム(ほ場ごとの収穫差や水分含有量等のデータを管理)を導入したことで、県育成品種である彩のかがやき等の複数品種の作付けによる作期の分散や、移植栽培・乾田直播栽培の効率的な組み合わせによる労力分散ができ、水稲17%(28ha → 33ha)、麦類7%(38ha → 41ha)の規模拡大につながった。

導入前 令和4年度 令和5年度
水稲 28ha 30ha 33ha
麦類 38ha 40ha 41ha

栽培面積

実証・導入した機械

機械 メーカー モデル 台数 写真・画像
収量コンバイン 井関農機株式会社 HJ6130ZCSLWM 1台

導入を検討されている方に向けて(農業者の声)

  • 導入してよかったこと
    収量センサー付き高性能コンバインを導入したことにより、収量を水田1筆単位で把握できるので、栽培方法を改善した結果を正確に確認することができます。水田1筆単位の収量データを蓄積し、今後は施肥改善に活用していきます。
  • 導入に当たって留意したほうが良い点
    操作に慣れないと、収量記録ボタンを押し忘れて収量が記録できないことがありました。
  • 今後導入したい方に向けて
    穀粒水分センサーよりも食味値センサーが装備されていると活用しやすいと考えます。