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導入対象面積

1.2ha

導入開始時期

令和4年4月〜

実証期間

令和4年〜令和6年

埼玉県スマート農業アクションプランの取組

  • 農地集積が進む担い手(ねぎ、ブロッコリー等)における省力化・効率化(産地の強化)
  • 中山間や都市地域など直売等を中心とした経営体における生産の効率化(産地の強化)

現状等

  • 丘陵中山間地帯の狭い畑地では、傾斜地が多く、トラクタが蛇行しやすいため、耕うんから定植までの作業に時間がかかっている
  • トラクタの速度が一定となりにくいことから肥料散布での播きムラが発生し、生育が均一にならず、品質の確保が難しくなっている

目標

  • 作業時間の削減、作業の効率化
    10a当たりの作業時間の短縮 (ねぎ)35%削減  (その他野菜)38%削減
  • 収量の増加、品質の維持・向上
    10a当たりの主要野菜販売数量合計20%増
  • 規模拡大

    80a拡大

導入技術と効果

直進アシスト付きトラクタとアタッチメントの利用による工程の簡略化と作業時間短縮

直進アシスト付きトラクタとねぎ溝切機などアタッチメントを組み合わせ、導入前は3工程(基肥施肥、耕耘、溝切)で行っていたねぎの定植準備作業を1工程でできるようになり、作業時間を85%(240分/10a → 33分/10a)短縮できた。

導入前 240分
令和4年度 33分

10a当たり作業時間の削減

また、直進操作をアシスト機能に任せることができるようになったため、形成溝等の後方の確認に集中することができ、快適かつ仕上がりも上手くできるようになった。

作業の効率化による規模拡大

作付面積が33%(120a → 160a)拡大し、それに伴い直売野菜の出荷数量も増えた。

導入前 120a
令和4年度 160a

直売野菜の栽培面積

GPS車速連動肥料散布機導入による品質・収量の向上

GPS車速連動肥料散布機の導入により、基肥を均一に散布することができるようになり、効率化に加え、生育の斉一性が向上し、直売野菜の出荷数量が90%(1,500個/10a→2,848個/10a)増えた。

導入前 1,500個
令和4年度 2,848個

10a当たりの直売野菜の合計出荷数量

実証・導入した機械

機械 メーカー モデル 台数 写真・画像
直進アシスト機能付きトラクタ 株式会社クボタ SL350(H)CQGS 1台
GPS車速連動肥料散布機 株式会社ジョーニシ G-10N 1台
ねぎ溝切り機 旭陽工業株式会社 KTA-MS01 1台

導入を検討されている方に向けて(農業者の声)

  • 導入してよかったこと
    直進アシスト機能付きトラクタの導入により畝立てがきれいに仕上がったことで、その後の栽培管理や雑草防除の効率も上がりました。また、従来であれば2~3工程あった作業が、機械の導入により1工程に軽減でき、効率化したことに加え、身体への負担が軽労化しました。
  • 想定と違った点
    車速連動型肥料散布機に関して、肥料の形状やサイズにより細かい調整が求められ、想定よりも肥料が残ってしまうことがありました。
  • 導入に当たって留意したほうが良い点
    導入予定の機械がある場合、機械代に見合った効果が得られるのか、経営面や作業性等、多面的に検討を行った方が良いと考えます。
  • 今後導入したい方に向けて
    機械の導入には多額の費用が発生するため、作付面積拡大や軽労化等、自身の農業経営の今後を踏まえた多角的な視野から検討する必要があると考えます。